リフォーム施工事例集~ドッグラン
ドッグラン施工事例 ~神奈川県茅ヶ崎市 M様施工例
お母様と一緒にお住まいのM様から、お庭の手入れで困っていると連絡がありました。生前、お父様が大切にされていた植木をそのまま残しているので、一度お庭を見て相談にのってほしいという内容でした。そこで狩谷昌伸がご自宅へ伺い、いろいろなご相談を受けました。
お電話をくださった娘さんご夫婦は2階、お母様は1階で、愛犬のワンちゃん4匹と一緒に暮らしています。お家の中からお庭を眺めてみると、ご相談のあったお父様の植木や鉢植えが目の前に広がっていました。手入れをして環境を維持するには大変な量であることは察しが付きます。
現在は、お母様が雑草を一生懸命抜いていらっしゃるのですが、植木まで手が届かないので、どうすればいいのか悩んでいる様子でした。手入れができず困っている反面残しておきたいというお母様のお気持ちが、お話の中でひしひしと伝わってきました。そのとき私は、お母様のお気持ちを大切にしたいと考えていました。
娘さんご夫婦からは、ワンちゃんたちが遊ぶドッグランを作りたいというご要望を頂きました。ワンちゃんの首輪にワイヤーを付けて、お庭を走り回れるようにしているお宅がよくありますが、植木などにワイヤーが引っ掛かってて危ない場合があります。お庭をドッグラン仕様にすると、ワンちゃんは鎖なしで自由にお庭を走れるようになります。
また、友達を呼んでバーベキューができるくらいのウッドデッキがほしいというご要望もありました。テーブルセットが置ける広さが必要なのと、お母様が利用されている物干しざおを置くスペースも確保しなければなりません。
そこで私は、現在の和風のお庭を生かして、洋風のウッドデッキ(下図①)とドッグラン(下図②)を設置したプランを考えました。ご提案をした内容はこちらです。
お庭をぐるっと回って植木を拝見し、木々の状態とお庭にあるものを確認しました。全て撤去して捨ててしまうのではなく、できるだけ今まであったものを再利用してご提案したいからです。M様だけではなくどのお客様にも、既にお庭にある植木や庭石を出来るだけ活かしたご提案をしています。
既存の植木などをそのまま利用して移植することを嫌がる業者の方もいますが、グリーンパトロールはどんな木でも移植の工事に自信がありますので、責任をもってご提案しています。お客様の思いが込められているお庭を大切にしたいからです。こちらのお庭には松やベニカナメモチの植木から、大きな庭石までたくさんありました。
もちろん、捨てるものがあれば処分しますので、お客様のご希望を聞いてじっくり確認していきました。とくに植木は、いくつかの木が害虫によって蝕まれていたので、お客様にご説明をしてからすぐに処分をさせていただきました。多くの経験をもつ私にとって早急な対処が必要なのは一目瞭然です。お客様も感心してくださいました。
残すことになった松の木とキャラの木は、ウッドデッキに合うように剪定しました。また、植木の下にあった庭石は、据え直して再利用することにしました。
工事中の様子です。ウッドデッキの下は雑草が生えないように防草シート敷き詰めました。しっかり地固めしてから、グリーンパトロールで使用している防草シートを敷けば絶対に雑草が生えません。コンクリートで固めてしまうよりもコストが下がりますので、工事全体のバランスを見てご提案をさせていただき、ご納得いただきました。
ウッドデッキはドックランのスペースを考えて大きさを設定しました。M様のお子さまは小学生なので転落の危険性がないことを考え、あえて手摺フェンスは設けず、その代わりにウッドデッキ周りにステップ一段を取付けました。どこからでも上がれますし、ステップに腰かけたり植木鉢を置いたりと、広々と使えて開放的です。
また、ワンちゃんが外に飛び出さないようにするためと、目隠しのため、お庭周りにウッドフェンスを設置することになりました。フェンスの高さは、周りのお家や道路からの目線を踏まえ、実際にM様に窓際に立ってもらって、お隣の方と目が合わない高さを測って決めました。(下図③) 私は目隠しフェンスを作る際はいつも、フェンスの位置にスケールを立て、実際にお客様の目線で確認をとって、一番適した高さを決めるようにしています。
こちらは完成写真です。ドッグランは鎖をつなぐような一般的なものではなく、ワンちゃんたちが開放的に走り回れるようなご提案をさせていただき、即決で採用していただきました。
床は、既存の植木部分だけ土のまま残し砂利を敷き詰め縁石で囲いました。その周りを滑りにくい防草舗装で固めて、ワンちゃんたちがぐるぐると自由に走りまわれるようになります。これで、植木に鎖が引っ掛かる心配もありません。
「さすがね。こんなふうにできるなんて思いつかなかったわ。」とM様は驚いていらっしゃいました。
フェンスの素材はウッドデッキと同じものを使用し、温かみと統一感を出しました。自然素材を使うことで、ワンちゃんにも優しい空間になります。
お庭への出入口も、道路側と裏通路の2か所ともウッドフェンスと同じデザインにして、すっきりとさせました。
ウッドデッキは、パラソル付のテーブルセットやベンチも置けるくらいのゆとりをもった大きさです。お家の中から見ると外にお部屋がもう一つ続いているように見えて、広く感じられます。お庭の奥には、ワンちゃんの足洗い場とスモーキングコーナーも設置しました。物干し竿置場はお母様と相談をして、フェンスの外に設置しました。
工事が終わると、すぐにお客様ご自身で購入されたテーブルやベンチ、そして夜に点灯するソーラーランプなど、お庭にセットされていました。出来上がりをご家族みなさんが楽しみにされていて、大変喜んでくださる姿を見てとても嬉しく思いました。そして、お母さまもホッと一安心されている様子が印象的でした。
今では毎日のように、ワンちゃんたちとお子さまが一緒になって植木のまわりをかけっこしたり、お友達を呼んで頻繁にバーベキューパーティーも開催しているそうです。ご家族みなさんから、希望にかなった想像以上のお庭ができたと大変満足していただくことができました。