リフォーム施工事例集~ブロック塀
ブロック塀に亀裂! ~神奈川県藤沢市 造園 外構施工事例
今回の現場は藤沢市のA様邸。ご主人が単身赴任先の香港から当社のホームページを見て「よさそうな会社だからここに相談してみよう」と奥様におっしゃったそうです。
でも実は、A様邸は8年前に植木の植栽をさせて頂いたことがあり、奥様は「グリーン・パトロールさんなら昔頼んだことがあるのよ!偶然ね!」と驚かれたそうです。
「何か縁があるんですね。」と仰ってくださいました。
今回のご相談のきっかけは、台風で倒れた樹木のために、駐車場のブロック塀がS字に曲がってしまったのを直して欲しいとのことでした。
上の写真では、倒れた樹木は既に撤去されていますが、お隣の敷地のブロック塀に倒れかかってしまっています。 お話を伺うと、他にも亀裂の入ったブロック塀があるとのことで、外構の全面補修をすることになりました。
「亀裂が入った」という門扉の横のブロック塀を確認させて頂くと、一番下の段に大きな大谷石(おおやいし)があり、その上にブロックを積み重ねただけのものでした。
大谷石はやわらかい石なので、ブロック塀の基礎としては不向きです。本来なら道路の下から鉄筋コンクリートの基礎を作らなければならないのに、基礎に不向きな大谷石にブロックを積み上げただけというのは、この塀を作った会社の明らかな手抜きでした。
ブロック塀に入った亀裂の原因は、庭にある大きな桜の根でした。大きく育った根がブロック塀を強く圧迫し亀裂が入ったようです。
基礎も弱く亀裂も入ったこの塀のままでは、地震など起きたらいっぱつです。そこでA様とご相談の上、新しく作り直すことになりました。
次にご相談頂いたのは、A様のお宅にある広いお庭でした。奥様は次々と生えてくる雑草に困っていらっしゃいました。
家の周りのあちこちに雑草が幅を利かせおり「草取りはもううんざりなの。とにかく雑草が生えない、手入れが楽な庭にして欲しいの!」とご要望を頂きました。
リビングから見渡す広いお庭も、雑草がたくさん生えていました。せっかくのお庭がもったいないですね。 奥様がもう二度と草取りしなくてよいお庭。さらにオシャレで、訪れたお客さんが感心するようなセンスの良いお庭をご提案しようと思いました。
こちらがご提案平面プランです。門から玄関までを描いてある左半分を以下に拡大します。
ポイントは3つ。①塀と門、②玄関アプローチ、③リビング前のお庭 です。
①亀裂が入っていたブロック塀は、土圧に耐え得るよう、「型枠ブロック」を使用して作ります。また見た目がオシャレになるよう左官仕上げします。門は、今まで使用していたものがまだ使える立派なものだったので、再利用することにしました。
②玄関アプローチは、既存のコンクリートのままですと殺風景な冷たい印象ですので、新しくモダンにオシャレに生まれ変わるお庭に似合うよう、ブルーグレーで塗装することにしました。
③リビングから見渡せるお庭は、今後奥様を草取りで悩ませることが無いよう、石張りで雑草対策を行います。大きな御影石の平板を互い違いに並べて、所々のスペースに化粧砂利を敷いたり、花壇を作ったりして、バランスのよいデザインをご提案しました。
こちらはご提案平面プランの右半分です。家の周りは雑草が生えてこないように、当社が自信をもってオススメしている防草シートを敷き、その上に砂利を敷きます。防草シートの品質はピンからキリまであって、ご自分で選んで失敗してしまうと、雑草がまた生えてきて、やり直しの工事が必要となる場合がありますので、ここはプロにお任せいただきたいです。
歪んでS字に曲がっていた、駐車場横のブロック塀は、積み替えて修理します。
門の横の塀の工事が始まりました。今度は鉄筋を入れて基礎にきちんとつなげ、また型枠ブロックという土圧に耐えるものを使用しました。
門と塀の完成写真です。今まで使用していた門扉はとてもいいものだったので、そのまま使うことにして、それに合わせたフェンスをつけました。
見た目がオシャレなだけでなく、基礎がしっかりした、土圧に強い塀ができました。
雑草だらけだった家の周りには、草取り後、防草シートを敷いていきます。防草シートは、水分は通しますが光は通さないという優れもの。そのため、土の上にシートを引くと雑草が生えなくなるのです。
またこのシートは不織布で出来ているので、はさみで簡単に切ることができます。そのため、間に花を植えることもできます。
リビング前のお庭の造園工事です。大きな御影石の平板を互い違いに並べ、さび砂利を敷いて、自然に植え込みの方へ流れるようにしました。
写真奥のグレーの砂利が「ビリ砂利」、手前の茶色の砂利が「サビ砂利」です。サビ砂利は、花崗岩に多く含まれる鉄分がさびて赤くなったもの。境目に並んだものは"ピンコロ"と呼ばれる花崗岩です。
グレーのビリ砂利だけを使用すれば、赤いサビ砂利だけを使用するより割安に済みますが、ぱっと見た印象は冷たい雰囲気になります。玄関周りの人目に触れる辺りだけでもサビ砂利を使用することで、温かみのある雰囲気を演出できます。A様もこの案を気に入ってくださいました。
このように、コストパフォーマンスを考え、お客様にベストの案をご提案させて頂くことが大切だと私は思っています。
写真の中で所々、黒く空いている箇所は、花壇にするためのスペースです。
植込みにはツツジを植えました。ツツジやサツキのような低木類を植えると、土に当たる光をカットできるので、植込みの雑草対策ができます。
「サルスベリ、トキワマンサク、ハナスオウ」の3つの樹木を新しく植え、根元には数種類のツツジを植えました。ハナスオウの右は以前からあった五葉松です。
以前は純和風の松が浮いた感じでしたが、新しい庭ではきれいにおさまりましたね。
既存の植木を大切に残して、新しい庭の雰囲気に馴染むよう活かす。それが私のモットーです。
玄関脇から配管を伸ばし、線路の枕木に外水道を付けました。後ろのコニファーが8年前に当社が植えたものです。これがA様との ご縁の始まりだったんですね。
雑草だらけだった家の周辺が綺麗になりました。砂利の下に防草シートを敷いているので、雑草はもう生えてきません。
サンゴジュの根元に生えていたシダ植物もなくなりました。ブロック塀に絡んでいたツタも撤去して、ブロック塀は高圧洗浄機で洗いました。まるで別の場所のようです。
リビング前の様子です。草だらけだったリビングの前が生まれ変わりました。これで奥様も草取りから解放されます。花壇のスペースには季節のお花を植えて、ガーデニングを楽しんで頂きたいです。
車一台が停められる広さのアプローチに沿って茂っていたアジサイは、綺麗に剪定して別の場所に移植しました。代わりにアプローチ脇にはツツジ・サツキ類を植栽しました。土に当たる光を遮るので雑草対策になりますし、大きくなりにくいので、アプローチ回りがスッキリします。
ブロック塀はジョリパットという壁材でベージュ色に仕上げました。アプローチの床はブルーグレーで塗装してあります。今はコンクリートの床も塗装できるのです。
すべての工事が終わり、見違えるほど素敵になったお庭を見て、奥様は大変喜んでくださいました。今後奥様には、草取りの煩わしさから解放され、四季折々の花を花壇で楽しんで頂きたいです。
「地震が来るたびに、いつブロック塀が倒れるかヒヤヒヤしてたのよ。これで安心して暮らせるわ。」と、嬉しいお言葉もいただきました。
安心して暮らせる住宅を提供するのが、私達の一番の喜びです。